金持ちが世界を支配する方法
(金持ちが世界を支配する方法 スーザン・ジョージ 2014年)
2008年、サブプライム危機で、痛手を被った富裕層が1年で回復した。2007年1000万人の富裕層が40兆ドル(EUの3倍)持っていた。2008年800万人に減少した。2009年1000万人、40兆ドルに戻った。ウルトラ富裕層は富裕層の1%1100人だが、富の総計4兆ドル、富裕層の富の10%を持つ。
一方、社会格差が拡大している。ジニ係数(1から0。1は1人占め、0は全員平等)でみる。市場経済、豊かで自由な、民主主義国は0.2後半(ドイツ、ベルギー等)、0.3前半(フランス、オランダ、韓国)、0.3後半(イタリア、イギリス、日本0.38)0.5台(南米、アフリカ)。ジニ係数は低い方が望ましい。アメリカは0.45で格差が大きい。所得格差は階級格差になる。社会的、政治的に危険になる。①平均寿命短い②病気が多い③精神病、うつ、自殺など社会的病理の発生率が高い④家庭崩壊、離婚⑤教育格差⑥刑務所人数多い等の現象が出る。下層階級だけでなく、富裕層にも影響が跳ね返ってくる。
フランスの不平等経済の専門学者のピケティは、「資本主義は自ずと富の格差を生み出し、資本家と労働者の対立を生む」「労働者は失業リスク、教育格差、階級の固定化などで紛争状態になる」「大切なのは、富の分配における民主主義だ」と言っている。
金持ちが世界を支配する方法
1.金持ち減税 過去20年間、欧米の富裕層は大幅な減税のメリットを受ける。年収100万ドル以上の層は納税23%。ウオーレン・バフェットは17%納税。彼の事務所員は33-41%納税。しかし、金で金を稼ぐ富豪は、17%より更に低い。しかし、仕事をして稼ぐ金の税率は17%より高くなる。
2.増殖する金融商品 金融商品は規制を受けるどころか、拡大した。超高速取引で取引量25%増加、デリバティブも25%増加。米国の4銀行(JPモルガン、シティバンク、バンカメ、ゴールドマンサックス)でデリバティブの94%保有。JPモルガンのデリバティブだけで世界のGDPを上回る。1次産品取引は20倍に増えた。
3.タックスヘイブンの繁栄 9万人の個人が21兆ドル隠している。タックスヘイブンの対抗策を取る用意があると言っているが、用意だけで一歩も踏み込まない。
4.米国の選挙候補者は企業、金融界、富裕層からの献金に依存している。金持ち受けする政治が行われている。
5.格差不満解消のため、成功サクセスストーリー神話の強化 チャンスの国、いつか自分も、または我が子が金持ちになると信じさせる。自己責任観念を強化する。
