資本主義とは
貧乏はお金持ち 橘玲
金儲けの精神をユダヤ思想に学ぶ 副島隆彦
自由に生きることは素晴らしい。自由な人生に一番大事なのは、自分の手でお金を稼ぐことだ。市場経済というのは、お金という共通尺度で、モノとモノを交換する仕組みである。
資本主義とは
資本(人的資本、金融資本、不動産資本、モノ資本)を市場に投資し、リスクを取ってリターンを得る仕組みである。
資本は人的資本が価値の過半数を占める。主に若いときは人的資本で稼いで、年をとって働けなくなると、年金と金融資本で生活するというのが一般的なパターンである。
資本主義社会では株式会社で利益を追求する仕組みが、400年前1600年大航海時代の東インド会社で始まった。現代を生きる我々は、自分が会社を作って、個人と異なるもうひとつの人格(法人格)を手に入れ、国家の税金の仕組みを利用して、富を生み出すのが金持ちになる道である。マイクロ法人を作ると、金融、不動産、モノ資産は、法人に所属され法人は金持ちになるが、個人は何も持たずビンボーになる。しかし、代表取締役は、法人の資産を使用できるので、実質は金持ち、不動産持ち、モノ持ちになるのだ。税金も安い。
世界の宗教の中で、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教、道教は金儲けは卑しい行いと嫌って罪悪視している。ユダヤ教だけが、初めから金儲けを認めていた。近代資本主義の精神を作ったのは、プロテスタンチズムより、もともと金利を取ることを認めていたユダヤ思想が作ったと言ってよい。ユダヤ思想の根本は、合理的・理性的という考え方である。金儲け、性欲と良い暮らしの追求を認めたのだ。それがイタリア・フィレンツェのルネッサンス運動(写実主義)である。宗教の偉いお坊様方のきれいごとで無く、本音・事実を認めたのだ。
