格差大国アメリカの苦悩
日本のゆくえ 中原圭介
アメリカの大企業は人件費を極力削って利益を出す姿勢を取っている。労働者の賃金が上がらない中で、消費不況を解決するために、札束の増刷によるインフレによって、生活コストの上昇が起こり、7割を占める中間層(ヒスパニック系、没落白人層など)が貧困層に転落している。5%の富裕層と4割の準貧困層および貧困層の二極化が進んでいる。過去50年間、6割の中間層が実質所得の増加がほとんど見られない状況であった。アメリカは民主主義国家であり、国民は選挙を通じて国政を動かすことができる。共和党トランプ大統領のアメリカ第1・鎖国主義と民主党の社会主義・自分第1政策で、共和党と民主党の対決が激化しつつある。民主党急進左派、パレスチナ支援派でイスラム教徒初のマムダム氏が、2025年11月ニューヨーク市長に当選した。
①富裕層への2%増税②家賃の値上げ凍結③最低賃金の倍増を公約した。現在の富裕層偏重システムや格差拡大は今後修正されてゆく方向にある。
アメリカ格差拡大の経緯
①戦後から1970年代までの福祉政策(自分で稼がなくても、生活に困らない)が、国民の勤労意欲を低下させ、イギリス病、アメリカ病を発生させ、これを解消させるため、1980年代にサッチャリズム、レーガノミックスが出現した。
②これまでのケインズ再分配政策を放棄し市場原理主義の新自由主義を導入して、経済の立て直しに成功した。
③弱い立場の労働者に対して「工場を閉鎖するか、賃下げを飲むか」という形で、労働条件の切り下げを迫った。下位40%が所得を減らした結果、格差が拡大した。
